自分の困りごとを、そのまま形にした
ある開発者が、自分自身の悩みを解決するためにアプリを作った。本業で何年も引っかかってきた課題だった。これだけ長く感じてきたのだから、同じことで困っている人はきっと大勢いるはずだ。そう信じていた。
ところが、人に話してみると反応が薄い。相手はいまひとつピンとこない様子だった。それでも彼はあきらめなかった。実物を見せれば伝わる、と思っていたからだ。
公開しても、誰も来なかった
そう信じて公開に踏み切った。だが、結果は芳しくない。知人に送り、あちこちで紹介してまわっても、手応えが返ってこない。良いものを作ったはずなのに、誰も来なかった。
このつまずきは珍しくない。コードは動く。機能もそろっている。なのに、使う人が現れない。問題はプロダクトの中ではなく、その外側で起きていた。
足りなかったのは「届け方」の設計
彼がそこで痛感したのは、MVPには作る段階から「どう届けるか」の戦略まで含めるべきだったという教訓だ。フォロワーの多い有名人なら、一度の投稿で話が広まる。それを持たない自分には、届け方そのものをあらかじめ設計しておく必要があった。
MVPには、作る段階から配布(どう届けるか)の戦略まで含めるべきだった。
ドコくる的に見ると
これは個人開発で最もよく起きるつまずきだ。「作る力」と「届ける力」はまったくの別物だという現実を、正面から突きつけてくる。多くの人は前者にばかり時間を注ぎ、後者を後回しにして失敗する。
副業として始めるなら
副業で何かを作るなら、「誰に・どこで・どうやって知ってもらうか」を、コードを書き始める前に考えておきたい。紙一枚ぶんでいい。最初の100人にどう届けるかを、作る前に描けているか。
たとえ未完成でも、見込み客のいる場所で先に反応を確かめておく。その一手間が、世に出した後の明暗を分ける。